慌ただしく師走を駆け抜け、新しい年を迎えることができました。
本年も弊社をご贔屓に、よろしくお願い申し上げます。
さて、お正月といえば、やはりアルコール飲料に接する機会が、普段よりも格別に多くなってまいります。
記紀の神話では、日本で最初にお酒を造ったとされるのは、コノハナサクヤヒメで、そのお酒の名は「天甜酒:あまのたむざけ」即ち神様に捧げる上等な酒であり、この女神を祀った宮崎県西都市の都萬(つま)神社には「日本清酒発祥の地」との標柱が建っています。
清酒というよりは、名前からすれば甘酒を連想致しますが。
考古学的には、既に縄文時代に山ブドウを発酵させるときの、ガス抜きのための孔を開けた、酒壺土器が長野県藤内遺跡から発見されています。発見時には山ブドウの種も見つかっていたので、ワインを作っていたのは間違いなさそうです。
弥生時代になればコメを原料とした、現日本酒の先祖たる酒を造ったり、入れたりした「はそう」と呼ばれる胴部に孔を開けられ、上部に向かって口が広がった形をした須恵器が、遺跡から出土しております。
歴史として国内の文献に残っているのは、713年の大隅国風土記に記述がある「口噛み酒」となります。
煮た米を長い間噛んで(長時間噛んでいると両目の横が痛くなる部分がコメカミという語源になります)、口中で粥状にし、土器に吐きますと唾液の中のアミラーゼにより、甘いブドウ糖に変化し、更に空気中の野生酵母が付くと、アルコールに分解され酒になるということです。
邪馬台国でおなじみの、三国志の魏志、倭人伝では喪に服した時、弔問客が飲酒する風習を紹介していますが、製造方法もどのような酒かも記されていません。
この倭人伝の邪馬台国の女王卑弥呼に比肩されるのが、国内最古の前方後円墳である「箸墓」の被葬者「倭迹迹日百襲姫命:やまとととひももそひめのみこと」であります。
かの女神の夫が大神神社の祭神で、蛇体の「オオモノヌシのカミ」であり、稲作の神であり酒造りの神でもあります。
神話時代、遺跡時代はさておき、実際にはかまどとそれによる火力の強い調理法である蒸米にが、半島からもたらされました。同時に酒造りの文化も半島南部辺りから入ってきたと考えるのは、妥当なところでしょう。
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