旧正月も終わり、春一番も吹き、いよいよ早春です。24節気で立春(正月節)は旧正月より2週間程度前になり、晦日月になるわけで、当然節分の豆まきも昔は12月にやったんでしょうね。新暦2月4日前後に決まっている現代に慣れると、何とも不思議な感覚です。
この節気の概念は中国華北(山東などの黄河以北の地)地方の気候を元にしているようですから、現在の日本とは多少の感覚のずれはあるでしょうね。
早春賦という唄が実は好きでありまして、「春は名のみの風の寒さや 谷の鶯歌は思えど時にあらずと声も立てず」さて鶯君、初音にはまだ少々早く、思うだけで歌えないという情景でございます。
梅には鶯、ボタンに猪、鹿に紅葉と花札に決まっております。この時期になると出てくるのが「うぐいす餅」薄いグリーン即ちうぐいす色の黄粉を塗した、牛皮の和菓子で、私も道明寺と並んで大好きなお菓子でございます。ただ、実際にはうぐいすはあれよりはくすんだカーキー色でありまして、あのオリーブグリーンの鮮やかなのは、おそらくメジロとの間違いであろうと言われています
春告鳥という異名の通り、春先に「ホー・ホケキョ」と雄の縄張り主張のさえずりは、なかなか乙なものでございます。江戸の初期、確か三代家光将軍に京から嫁いできた、公家のお姫様(その近習という説もあり)が江戸のうぐいすの声が良くないと、わざわざ京より指南役として運んできたとも。いや、上野の寛永寺の宮住職が元禄の時代に、江戸の鶯はなまっていると、京から鶯を運ばせ、放した場所が鶯谷という地名の起こりだとも。
このうぐいすに託卵するのがホトトギスでございまして、こちらは初夏を代表する鳴き声の持ち主であります。「うぐいす泣かせたこともある」これは失礼ながら、色香の褪せたある年齢以上の女性の開き直り? 出典は歌舞伎らしい。
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