前回は作物(植物)に関わる遺伝子組換えについてお話しました。
随分、時間が開いてしまいましたが今回は、動物のお話です。
日本を含み先進各国はペットブームです。このペット達も、人間の恣意や役益の求めにより、
交配と突然変異を繰り返して、現在も進行中の品質改良(改悪?)であるのは間違いなく
当然研究室レベルのみならず、遺伝子組替えによる品種が生まれてきています。
まず、新聞でも報道されましたが、日本に持ち込まれた事もある光るメダカです。
2001年に台湾のタイコン社によって発光クラゲの遺伝子が組み込まれたメダカがつくられ
「ナイトパール」という商品名がつけられ、観賞魚を扱う台湾のペットショップで
広く販売されました。
台湾では、日本ほど遺伝子組換え生物への抵抗感が無いようで、現在では、
すっかり人気商品として定着しています。
2006年に業者の無知から日本に持ち込まれ、環境省と農林水産省が輸入業者に
回収措置を求めました。
遺伝子が組替えられた生物が、もし国内の自然環境の中に出ると、生態系の破壊や、
自然種との交配で重大な遺伝子汚染事故となります。
日本では2004年からカルタヘナ議定書に調印し、
国内では、カルタヘナ法という法律が施行され、規制が行われています。
持ち込みではなく、研究という意味でも規制はあるのですが、
実験室、研究室でヒトを含めてされていないという保証が無いのが、怖い所です。
ギリシャ神話には、スフィンクス(顔はヒト、胴体はライオン)とか
キメイラ(頭はライオン、胴体は山羊、尾は蛇)と
呼ばれる多種の動物による混合生物が現れます。
今日生物学では、ヒトの遺伝子を動物に組み込んだ生物をキメラと呼んでいます。
既に米ミネソタにて体内に人間の血が流れる豚が誕生したり、スタンフォード大学において、
人間の脳を持つネズミを誕生させる実験が行われる予定であったりと、
現実に世界では人間の身体と動物を組み合わせたキメラの誕生が進められています。
その理由として、研究を進める科学者らによれば、
これらの実験は動物をより人間に近い身体にすることで投薬テストなどに役立て、
更には肝臓などの移植用パーツを動物の身体の上で
育てる事を目的としているとか、人間の細胞がいかに成長していくかを
動物の身体で実験する事で、更なる医学的発見に繋がるものであるとも
言っています。
さて...人類はどこに行こうとしているのでしょうか...
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